君が進む行先は・・・

向井康二と西村拓哉を中心に、幅広いジャニヲタやってます

看守長についてのあれこれ。~明日を駆ける 少年たち~

どもども。

最近の大雨、台風、地震と自然災害の恐怖を感じている日々です。

わたしのところも台風でベランダの屋根が飛んでいき、裏の河川敷の大きな桜の木が根こそぎ倒れていました。みなさんのところは大丈夫ですか?

 

今年の夏が終わり、わたしは絶賛看守長ロスしてます…

そこで今年の「明日を駆ける 少年たち」、向井康二くんが演じた看守長について考えてみようと思った次第でございます。

あくまでも私個人の考え、意見でございますゆえ、よろしくどうぞ。

 

 

初日の開演前、パンフレットを見てまじかーって思った。

いつもいる友人と、「あんなにやさしいかわいい康二くんが看守長なんて(笑)ふふふ(笑)」って言ってた。いつもギリギリに入る私たちが 早めに席に座ってヘラヘラしてたから今思うと相当動揺してたね(笑)

 

そんな気持ちで幕の上がった少年たち。

そこには私の知ってる康二くんはいなかった。

100%悪者な看守長の向井康二

 

 

1幕序盤、冷酷で瞬きもしない、感情がないような何を考えているのかもわからない看守長。

 

嗚呼思春期。去年まで叫んで歌っていたコウジはもういない。

青チームを攻めていくのに 当の本人の看守長は顔色1つ変えない。まるで興味がないみたいに。ニシハタに振り払われた手を不思議そうに、なぜ振り払われたんだろ?と言いたげに手を見つめながら捌けていく。

 

ケントが ここが好きや!というと、後ろから見下ろし「気に食わん」と。自分が支配してきたこの地獄を味わせる世界を好きだと言われてしまって 看守長のプライドが傷付いたのかもしれない。

「単なるゲームさ。…気に入らないんだよ、奴らの目つきが。」

囚人たちの目つきが、ケントの想いが気に入らない看守長。これが看守長にとって囚人たちを痛めつける理由。これは看守長だけが信じている正当な理由であり、他の看守たちと共有することができない。

 

満足できない看守長は囚人たちをさらに追い詰める。

ニシハタの部屋からはさみが見つかったことを理由に囚人たちを痛めつけ楽しんでる。

ニシハタを殴る姿は冷酷ではなく、目の焦点が合わず、ただ楽しむだけ楽しんで殴り続ける。しかし今江看守の言葉ではっと我に返り、手で顔を覆い冷酷な表情に戻る。今まで冷酷だった看守長がここで壊れ始める片鱗を見せる。

 

そして脱獄を計画したことが耳に入ると、港に船を用意する。

どこにも逃げ道はないことがわかっているから、抜けだせるならやってみろという、看守長にとってはただのゲームの一環にすぎない。

 

看守長の思い通りに囚人たちは港の船を見つけ、嵐に巻き込まれる。

その状態を見ながら、「あいつらが勝手にやったことだ、我々には関係ない」と言い張る。確かに囚人たちを痛めつけ脱獄したいという気持ちにさせ、船を用意したのは看守長である。しかし、その行動を取ったのは囚人たちであり看守長の責任ではない。

嵐の中脱出しようとする囚人たちが流れ着く島もすべてお見通し。そのように仕向けている看守長なのだから。単なるゲームに過ぎないので別に海に投げ出されて死んでしまってもなんとも思わないだろうし、あの島に流れ着いたらゲームは続行され第2楽章へ行くのだろうからそれはそれで面白いんだろう。だから、最後高笑いしながら体を震えさせながら「楽しみだなあ!!」って言ってるんだろうな。

くうぅー、看守長てば怖いな(>_<)

 

 

そして2幕。看守長は一番高いところに座り、下で動く看守たちを眺め、自分の世界に浸っている。

楽曲は堂本光一くんの「Fame」。

和訳は「名声」。意味は「名誉ある評判。ほまれ。」

つまり看守長という(看守長なりの)名誉ある評判に浸っているんじゃないか。

Fameの和訳をしている方がおられましてそのブログを拝見させていただきました。

http://no-control.jugem.jp/?page=1&month=201507

(勝手に拝借して申し訳ありません🙇)

fame(名声)の極みへたどり着くための道のり 誰もが羨む 

(人はそれを複製の町と呼ぶ)

看守長という名の名声へたどり着くため、複製の町(監獄の島)を作り上げたのか、とか。

満たされた時代 わずかな夢空間

奪われた警告の罠 この罠に堕ちてく

名声って危険!

名声を得たいがために看守長の夢の空間を作り上げたのに、作ったことで囚人たちが結束し、自分の罠にはまっていってしまう看守長・・・とか。

名声を得るために何かを失った・・・とか。

歌詞を深読みするとなんだか寂しい看守長の姿が見えてきたそんな気がした。

 

そして島も支配していることを知るニシハタ。

「お前たちがここで安全に暮らしているのも俺が保護してやっているからだ」

「歯向かうものは徹底的に踏みつぶす。これがこの世界を保つルールだ。」

これが看守長が支配してる理由。自分が作り上げた世界を保つためにこれが看守長なりのやり方。これもだれからの共感も得られないけど。

 

父を追いかけてここまでたどり着いたニシハタ、島の長の立場を奪われ恩人の息子と出会うことになったムロ、そして自分の信じるものを貫き通す看守長。3人のゆがんだ運命をあざ笑うかのように、歌うBreakOut!。

 

そして、トアが死んだことを遠くから眺め 着々と勝負に勝っていく看守長。

囚人たちも監獄に戻し、事は思い通りに進んでいく。

 

しかし、ニシハタとムロが手を組んだことで囚人と島の民は看守長に対して抵抗を始める。囚人たちは看守を追い払い、船着き場を目指すが…

 

「クソックソックソォォ!!!どいつもこいつも大人を舐めるなよ!?生きてこの島から出られると思うな!!」

ライフル銃を乱射しながら、囚人たちの前に看守長が現れる。

すべてのはじまりだったニシハタの父、そして看守長と戦うことを決意した息子。すべてのゲームを終わらせるためニシハタを執拗に狙い定める。しかし、ケントが被弾。

「見ろ!!俺の勝ちだぁぁ!!」

看守長にとってはゲームだから、勝ち負けが目に見えることが大事。看守長にとっては囚人たちをこの島から出さないことが勝ちである。それにしても俺が勝ったんだということをアピールしたくて、でも一人で満足するしかないなんて寂しすぎる。

 

それでも看守長は調査官に証拠を集められ連行される。

すぐに紙をぐしゃぐしゃになるから読めないんだけど、解雇通知書と書かれている下に向井康二と名前が入っている。当たり前だけど看守長にも名前はあって、それでも名前で呼ばれることはない。

 

そしてあのセリフ。

「お前たちが愛と呼ぶものなど俺は信じやしない。今までも、これからもずっとだ。愛があろうがなかろうが、人はいずれ死ぬんだよ。」

当たり前のように名前を呼ばれることもなく、誰かと共感することもできず、ずっとひとりで生きてきた。ひとりで生きてきたからか人と目を合わすことができないんですよね、目の焦点が合ってない。

看守長と同じように ずっとひとりで生きてきたケントが仲間をつくっていったその過程をみてきたからこそ、悔しくて寂しかったのかもしれない。

この言葉を言い終わった後、涙をためながら少しあざ笑いながら去っていった。看守長の最後の強がりと最後の威厳を残すためだったのかな。

 

愛なんて信じない、きっと知りたくもない看守長が、あの後仲間と言える人や愛と呼ぶものに出会うことができますようにと願わずにはいられなかった。

 

何度も少年たちをみているのにこんなにも看守長のことを考えたことははじめてでした。いつも、弟のことを考えている優しすぎる兄ちゃんの気持ちを考えたりだとかしてたからね。

今回の話筋はいろんなところに矢印が飛んでいる印象を受けて(ニシハタ父の話とか、オオニシの兄弟の話とか、ライバルの話とか)。それでも看守長という存在が話を一つにまとめている気がしました。

どのようなキャラにするとか本当に難しかったと思います。毎回少し表現が変わっていたり、たくさん研究したのかな。それでも、歴代の看守長をたくさん見てきた康二くんだからこそ、いつかのTLで見たほとんどの主要役を演じてきた康二くんだからこその看守長だったと思います。

そんな悪役100%の看守長だけどなぜか引き込まれる今年の夏でした。

1か月間、本当にお疲れ様でした。

 

…看守長に会いたーい!!